「共連れ」 一人先行く君を追い、歩く。 いつか君と並んで歩く姿を思いつつ… 一人行く君の手を取り、 並んで共に歩こうか、それとも抱きしめてみようかと、 想へども、思えども、 いざ勇気の無き自分を責める日々よ。 酒に酔い、戯れでもできぬ自分の情けなさ、 酒の量が足りないとか、逢う時間が足りぬと、 言い訳をして逃れる日々。 仕舞いには、 いっそ、貴女が手を引いてくれたらなどと、 他力本願を言い出す始末… 酒に酔いつつ、この歌を綴る 独りなら、酔いのまわりがはやいのにね。 藤次郎正秀